AD00031のホワイトノイズをやっつける(その4)

すでにこのシリーズ4回目。 また AD00031 のホワイトノイズを減らすべく試行錯誤していきます。

前回までの検証で色々と部品を変更しても自分の耳では聞き分けられないという、ガッカリな耳の持ち主だったという結果でしたが、今回は部品の変更ではなく、回路をいじってみます。

ということでこの回路です。

AD00031の回路の概要

とりあえずよくわからない電流帰還部を取っ払ってみます。上側のループの抵抗です。基板上ではR4とR6です。

取り外して聞いてみると・・・。お、ホワイトノイズ減ってる
若干は残るもののほとんど気にならないレベルまでホワイトノイズが減りました。

そうなると電流測定用の抵抗(回路図一番右の抵抗)もいらないので外してジャンパーでショートさせます。

こんな感じ。

普通の電圧アンプ化AD00031 を電圧アンプ化(笑)

5つ並んでいる抵抗の真ん中を取り外し、上部のインピーダンス調整用の抵抗を抵抗の足でショートさせています。

おー。こりゃいいや。曲間のホワイトノイズが気にならない!!

でも電流帰還をしないとこのアンプの意味が・・・。

もともと AD00031 通して聴くのと iPod touch 直で聴くのとであまり違いがわからなかったので、これでもいいのかなぁ。いや、ますます iPod 直で良くなってしまうような・・・。

それにしても電流帰還するとなぜノイズが増えるんでしょうね。そこが分かれば解決の道も見いだせそうなんですが。

正帰還してるから?? ノイズとか誤差が正帰還されて増幅されちゃうのかなぁ。

とりあえず、しばらく電圧アンプ化した AD00031 で聞いてみようと思います。


AD00031のホワイトノイズをやっつける(その3)

前回前々回に引き続き、AD00031 の部品を取っ替え引っ替えしてノイズや音質が変わるか調べてみます。

電源ラインのコンデンサを変えてみる

前回のSEPP部のコンデンサに続いて、電源ラインのコンデンサです。

AC 電源の機器なら、リップルの除去効果や、スイッチングノイズの除去効果が変わるため、コンデンサを変えると電源ノイズが減って信号のノイズが減る・・・というのは分かりますが・・・リップルやスイッチングノイズが皆無の電池ですからねぇ。

電池を変えて違いが分からなかったのに、電源コンデンサの違いがわかると思えませんが、試してみます。

電源ラインのコンデンサは左右別にすることはできないのですが、いちいちハンダ付けしていてはどんな音か忘れてしまうので、ソケット式にして交換しながら聞いてみました。

電源コンデンサも交換可能に電源コンデンサも交換可能に

さすがにソケットのままではケースに収まらないので確認が終わったら戻します。

交換したコンデンサもルビコンの Fine Gold です。

結果は・・・当然違いはわかりません

というか、コンデンサ無しとの違いすらわかりませんでした。コンデンサいらねーんじゃねーの?(ぉぃ

いやいや、さすがに電源ラインには 100uF くらいは入れておきたいので、しっかりハンダ付けしておきました。金色のやつを。
中身の違いはわかりませんが、カッコイイので。(開き直り)

結果

  • 電池駆動のためか、電源ラインのコンデンサによる音の違いは分からなかった
  • ホワイトノイズも変化なし

 

オペアンプを変えてみる

いよいよ本丸です。AD00031 はオペアンプを差し替えることができるようになっています。
オペアンプといえば、アンプの心臓部ですね。ここを変えればさすがに音は変わるでしょ。
オペアンプの高いものは 1個数千円もするものもあり、音質の変化に期待がもてます。

という事で、秋月で互換性のあるオペアンプをいくつか買ってきました。
元々付属だったオペアンプNJM4580DD (秋月で50円)含めると 5 種類になりました。

揃えたオペアンプ左からLME49860NA、LM358N、LM4562NA、MUSES8920、NJM4580DD

LM385NはHTC製やJRC製などいくつかのメーカが出しているようなのでメーカまで書いています。
オペアンプの足を痛めないように、また簡単に交換できるように8 PIN のソケットに挿して、このソケットごと基板のソケットに挿します。

早速聞き比べてみたところ・・・お、違いがありそう (^^)

一番安い LM358N はさすがに1個20円の安物だけあって、ホワイトノイズが明らかに増えました。感覚的には 2 倍くらいかな? 曲中でもノイズが分かるくらいです。こりゃダメだ。

ホワイトノイズについては他のオペアンプはほぼ同じでした。
ホワイトノイズはオペアンプから出てるのかなと思っていたので、変化がなかったのは残念でした。

音質については・・・違いわからず
えぇ。そうです。わかりませんでした。残念。

「ちょっと音の輪郭がぼやけてるかな」とか、「音像がハッキリしたヌケのいい音です」とか書きたかったんですが、さっぱり違いがわかりませんでした。

えー。そんなにおれの耳ってしょぼいの?
自分には違いが分かると無意識で信じてたんですが、全く分からないようです。

結果

  • LM358N (フェアチャイルド製) はホワイトノイズが多く、AD00031には向かない
  • 他のオペアンプはどれも違いが分からなかった

 

結論

前回前々回、今回で色々部品を変えてみた結論をまとめてみます。

  • 私の耳では抵抗、コンデンサ、オペアンプの質をあげることでの音質向上は聞き分けられない
  • オペアンプはLM358N だけはホワイトノイズが明らかに増えた
  • LM358N以外のオペアンプ差は聞き分けられない
  • インピーダンス調整用の抵抗を大きくするとホワイトノイズが減る傾向にある

結果的にホワイトノイズに効き目がありそうなのはインピーダンス調整用抵抗の変更だけでした。うーん。

で、完成した(?)、違いがわからないのに無駄にお金をかけた基板がこちら。

無駄な努力の結果
見た目はかなり高級感を増しました。いかにも良い音がしそうです。私にはわかりませんが。

次は回路をいじってみます。もうここまで来たら恐いものはないのでダメもとで。


AD00031のホワイトノイズをやっつける(その2)

ど素人が片足突っ込んでやけどした AD00031 ですが、どうせなら両足突っ込んで身の程を知ってみようと思います。

オーディオ(アナログ回路)系は憧れながらもほとんど手を出したことが無いので、勉強も兼ねてということで。

もう手軽に変えられる所は試したので、部品の交換とか派手にいじってみます。

と、その前に回路図がないといじりようが無いので基板から回路図を起こしてみました。黒いレジストは見た目は非常にカッコイイんですが、緑レジストと違いパターンを見えなくしてしまうので追うのに苦労しました。ハンダ付け後なので部品で隠れて見えない所はテスターで確認しました。

詳細を載せるのはまずいかもしれないので、ざっくりした回路としてはこんな感じでした。

AD00031の回路の概要AD00031の回路図の概要

オペアンプの出力に4つののトランジスタで構成された SEPP(Single Ended Push Pull) バッファがついていて、SEPP の出力を負帰還する形の構成になっていました。ここまでは普通のアンプのようです。

AD00031 ではさらに SEPP の出力に対し直列に電流測定用の抵抗がついていて、それを正帰還(?)しているようです。

私にはこの正帰還部分の動作がまだ理解できてません(^^; 雰囲気的には、OUTに流れる電流が小さいと測定用抵抗での電圧降下が下がる→OUT の電圧が上がる→正帰還されてアンプのゲインを上げる→流れる電流を増やすという感じでフィードバックされる・・・のかな?

抵抗を変えてみる

まず抵抗を変えてみます。抵抗にも音響用のものがあり、「抵抗 音質」などで検索すると色々なページが表示されます。

一般的な抵抗は巻線抵抗なので、ものによってコイル成分が変わり、確かに音に影響しそうな感じはします。

また、ホワイトノイズの原因は熱雑音であるらしく、熱雑音は抵抗などの部品から発生するとも書かれているサイトがありました。そういった意味では、抵抗を変えるとホワイトノイズの具合も変わるかもしれません。

変更するのは、回路図に出てくる抵抗と、SEPP 内にある2本の抵抗です。結果的に LED 点灯用の抵抗以外は全て置き換える形になります。

これを差し替えるわけですが、試行錯誤できるようにしたいと思ってこんな感じにしちゃいました。

抵抗をソケット化!!抵抗を全てソケット化!!!

地味に大変でした。はじめは IC ソケットを付けてしまえばいいじゃんと思っていましたが、微妙に抵抗の間隔が 2.54mm より広くてソケットが刺さらず、結局秋月で買った丸ピンICソケットを 1 つ 1 つ切り離してハンダ付けという気の遠くなる作業を行いました。

ただ、このおかげで回路を変更しやすくなったのでやってよかったです。

右側の抵抗は千石電商で買ったタクマンのオーディオ用金属皮膜抵抗 REY (青緑色のやつ)です。1kΩ だけ品切れだったのでオーディオ用カーボン抵抗 REX (1本だけピンク色のやつ) にしました。

素人が聞いても判別しやすいように、モノラル入力にして(下側のジャンパーみたいな抵抗でやってます)、右だけ REY/REX に置き換えて聞いてみました。

結果は・・・全くわかりません(泣)

イヤホンを左右入れ替えてみたり、シャッフルしてブラインドテストしても全く違いが分からず。私の耳には抵抗の違いを感じることができませんでした。

結果

  • 普通のカーボン抵抗と音響用抵抗の違いは分からなかった
  • 抵抗を変えてもホワイトノイズは減らなかった

 

SEPP部のコンデンサを変えてみる

続いて、オーディオ系で改造といえばまっ先に出てくるコンデンサです。

AD00031 では売り文句の通り、出力に直列にコンデンサが入っていません。コンデンサは電源ラインと SEPP のバイアス生成部に使われているだけです。なので、一般的な回路よりコンデンサによる音の変化は少ないかもしれません。

SEPP 部ではちょっと変わった使われ方をしています。素人なのでこういう回路は見たことがないのですが、よくあるのでしょうか。

SEPP部の回路図SEPP部の回路図

正直このコンデンサがどういう役割をしているのかわかりません。
電源投入直後のポップノイズ軽減・・・なのかな? 電源投入直後に後段のトランジスタを確実に OFF にするため・・・とか?

基本的には前段のトランジスタの VBE が変わらない限り、一定の電圧がかかっているだけなので信号の上下(音質の変化)には影響しないのではないかと思いますが、モノは試しです。

これも右側だけ先に交換して違いを聞いてみました。

SEPP部のコンデンサを FineGold に変更右側の SEPP 部のコンデンサを FineGold (金色のコンデンサ)に変更

使用したのはルビコンの Fine Gold です。金色のボディがカッコイイですね。
音響用のコンデンサとしては、とびきりいい訳ではないけど音響用としては安いのでコスパ的によい、という感じの位置づけのようです。

結果は・・・全く違いが分からず(苦笑)

やはりここのコンデンサはあまり音質に影響しないんですかねぇ。

結果

  • SEPP部のコンデンサの違いによる音の変化は感じられなかった
  • ホワイトノイズも変化なし

長くなってきたのでまた次回。