DEBUG HACKS Conference 2009 に参加しました

久しぶりのブログです。今回は zaurus とは関係ないですが。。。

昨日開催された Debug Hacks の発売記念イベント Debug Hacks Conference 2009 に参加してきました。

参加前は本を買うかどうかは立ち読みしてから決めようかと思っていたんですが(^^;)、会場の即売所で買ってしまいました。

オライリーの紙袋 Debug Hacks Tシャツ

会場で本を買ったら DEBUG HACKS Tシャツがもらえました。ネタ以外では着れないですが・・・。
本を入れてくれたオライリーの紙袋がCoolです。

Conference の内容は詳細に書かれている方々がいらっしゃると思うし、動画がいずれニコニコ動画等にアップされると思うので、個人的にためになった部分を。

GDBでリスト表示

まず、gdb のユーザ定義コマンドによるリストの表示。構造体内のnext を辿って最後まで表示してくれるというもの。ユーザ定義コマンド自体は知ってたけど、面倒そうで使ったことなかったんですが、 こういう使い方が出きるなら便利ですね。

コードはメモってないので書けませんが、ユーザ定義コマンド(仮に list_print とする)で1つの構造体を表示するようなコマンドを作っておき、別のユーザ定義コマンドで next を辿って list_print を呼び出すというもの。(説明が下手ですな)

たしかに、ユーザ定義コマンドを作るのに手間がかかりますが、何度も何度もリストを見なければいけない場合には使えそうです。

今までは、

(gdb) p *list_head->next->next->next->next->next->next->next

とか普通に打ってました (汗)

Yuguiさんの発表

私は Ruby は触ったことがないこともあり、失礼ながら Yugui さんを始めて知りました。

まず、プレゼンうまいなーと。スライドの作りも個性的で、話の流れもわかりやすく、ユーモアもあり、とても印象に残りました。

印象に残ったのは、Ruby や Rails ではデバッグであまり苦労していないということ。言語設計やソフト設計が厄介なバグを混入しにくくしているんだなと感心しました。

DbC (Design by Contruct) や BDD (Behavior Driven Development) といった、軽微なバグを初期段階で検出できて、バグを混入しにくい作り方が、地味そうに思えるも非常に有効だと分かりました。

体験談として、DbC を適用して assert 入れまくったらバグがボロボロ出てきて、全て退治したらバグが1つしか残らなかったとおっしゃってました。1つのスキームで数百、数千単位のバグを1つにまで減らせたというのは驚きです。

こういう理論って確かにそうだけど、実際開発には適用が難しくない?とか、本当に手間に対する効果があるの?みたいなことを考えてしまうのですが、バリバリ開発しているハッカーに言われると非常に説得力があります。

いま仕事で開発してるソフトに DbC に倣って assert 入れまくってみようかな。結果がちょっと怖いですが (^^;

サインもらいました

最後に著者の方々にサインをもらってきました。

まだ本は読んでないですが、なかなか勉強になる Conference でした。

qgmap 0.1.7 リリース

リリース直後ですが、いろいろとバグバグだったので修正しました。→ダウンロードページ

bxk07344さんに教えていただいた以下のバグを修正しています。

  • MapPathダイアログでパスが設定されているにも関わらず「地図のパスは最低1つ必要です」と表示されるバグを修正。
  • v0.1.5以前のMapPath設定, GPS設定の引き継ぎに問題があったので修正
  • パス指定・イメージファイル指定で/home/zaurus/documentsより上位ディレクトリを指定可能に

他にも細かいバグがあるかもしれないので、気づいたらご指摘をお願いします。

qgmap 0.1.6 リリース

約1ヶ月半ぶりになりますが、qgmapをリリースします。→ダウンロードページ

今回はちょっと使い勝手が向上する機能を追加しました。

  • イメージファイル自動マウント機能
  • 複数イメージファイル/ディレクトリ対応
  • QCop メッセージによる緯度経度指定ジャンプ対応
  • GPS機器選択対応

最初の2つは、前々から考えてはいたものの、UIを作るのが大変そうで敬遠していた機能です (^^;

今までは1つのディレクトリしか指定できませんでしたが、今回から8つまでイメージファイル / 地図ディレクトリが指定可能になりました。それに伴い、自動でマウントする機能も付けました。

 
左上のアイコンから「Map Path」を選択

 

地図イメージ設定ダイアログ
地図イメージ設定ダイアログ

「追加」を押すと、ファイル/ディレクトリ選択ダイアログが表示されるので、地図ディレクトリの場合は、今までどおり imgs ディレクトリを指定し、イメージファイルの場合は、.rom, .isoファイルを指定してください。

地図ディレクトリ/イメージファイル選択ダイアログ
地図ディレクトリ/イメージファイル選択ダイアログ

これで地域別、用途別に地図イメージを作成しておき、必要な地図イメージだけをSDカードにコピーするといった運用が可能になります。また、いちいちマウントする手間が省けます。

 

QCopメッセージ対応は、bxk07344 さんがのぼぶろぐにて乗換案内とqgmapを連携させる方法を公開されたのがきっかけで作った機能です。
以下のようにQCopメッセージを送信することで、外部から指定した座標へジャンプさせることが可能になります。

 # qcop QPE/Application/qgmap 'setWGSLocation(QString)' '緯度,経度[,zoom]' 
# qcop QPE/Application/qgmap 'setTokyoLocation(QString)' '緯度,経度[,zoom]'

世界測地系、日本測地系のどちらでも指定可能です。

 

最後がGPS機器選択対応です。複数の GPS 機器をお持ちの方用に、5機種まで設定を登録できるようにし、簡単に切り替えられるようにしました。

新しいGPSメニュー
新しいGPSメニュー

Settingsを選択すると、各GPS機器の設定が可能です。それ以降の5つがそれぞれ設定したGPS機器となります。選択中の設定には上記のようにチェックが入って表示されます。

GPS設定ダイアログ
GPS設定ダイアログ

Nameで設定した名称がGPSメニューにも表示されます。他の項目は今までと同じです。

あまり需要は無い機能かもしれませんが、私がデバッグ目的で uPod と M-241 を切り替えるときに設定をいちいち書き直すのが面倒だったので追加しました。あっかんべー

 

HB1さんのZegaも着々とバージョンアップされてますね。次のバージョンではルート案内の曲がり角拡大表示機能を実装予定とか。うーん。すごい。ほとんどカーナビじゃないですか。
GPSログやルート案内などのGPS・ナビ関連機能は全然かなわないですね。

qgmapの今後の予定として、一応、GPSのNMEAログ取得機能は実装するつもりですが、それ以降はGPS・ナビ系以外の機能に力を入れる予定です。

カスタムPOIデータ対応や、sugarwareさんにご要望をいただきながらも先延ばしになっていた住所指定ジャンプ機能あたりを実装しようかなと思ってます。

あと、ダウンロードページの使い方の欄が膨れ上がってきたので、以前手を付けて以来放置状態のマニュアルへちょっとずつ書き写して整備していかないとですね・・。

WifiConnect 0.0.2 リリース

WifiConnect をバグフィックスした 0.0.2 をリリースします。 →ダウンロードページ

ブースカさんから指摘していただいたバグの2点+αのみを修正してあります。機能追加はありません。

  •  WEPのアクセスポイントでWEPアイコンが表示されないバグを修正
  • Exitボタンが動作していなかったが、Exitボタンは不要なのでボタン自体を削除
  • タイトルバーにアプリ名を表示

とりあえず検索だけはちゃんと動くようになったかなと思います。

いまのところ、以下のようなステップで作っていこうと考えてます。

  1. GW-CF54G, WN-G54/CF で検索  (←いまココ)
  2. Prism系カードで検索
  3. 設定済みのAPへ接続
  4. 設定がないAPへ接続 (設定を作成する)
  5. 設定の変更を可能に

一応 1. はクリアしたので、一段落ついたということで qgmap の開発へ戻ろうと思います。

既に前回リリースから1ヶ月が経って、何も手つかず状態なので、ご協力して頂いている waste さんや、ユーザの皆さんに申し訳ないので。

無線LANアクセスポイント探索ソフト – WifiConnect

久しぶりのブログ更新は、新作のリリースです。

今回開発したのは無線LANアクセスポイントを探索して表示するソフト「WifiConnect」です。 →ダウンロードページ

WifiConnect
WifiConnect

zaurusにありそうでなかった、周囲のアクセスポイントを検索して接続するソフトを目指して開発中(なので接続できないのにアプリ名がconnect)なのですが、完成はあまりに先のことになりそうなので、探索したAPを表示するだけのバージョンとして公開します。

今回対応している無線LANカードは、例によってGW-CF54Gと、WN-54G/CFの2つだけです。しかも、090318版以降のドライバでのみ使用可能ですのでご注意ください。ドライバのアップデートが必要です。
今までのバージョンでは無線LAN接続をしていないときに/proc/net/wirelessを読み出すとSegfaultが起こるバグがあったため、WifiConnectが起動直後にアプリが落ちてしまいます。

ハード的には、zaurusで一般的につかえる他のカードでもスキャンは可能なのですが、純正ドライバがLinux標準のスキャンAPIを持っていないため、今回は非対応です。

使い方は簡単で、無線LANカードを挿入して、WifiConnectを実行し、「Scan」ボタンを押すだけ。周囲のアクセスポイントを探索して表示します。

表示項目は以下の通りです。

表示項目 
表示項目

本当はWindowsのようにダブルクリックで接続・・・とか、設定とかできたらいいなと思っていたのですが、設定ファイルの編集処理などを作るのに結構時間がかかりそうなので、とりあえずこの程度の機能ですが、多少は役に立つかなと思って公開しました。

感想やご要望等いただけるとありがたいです。ただ、最近ずっと忙しい日が続いているので、対応は遅くなってしまうかもしれません。ごめんなさい。