qgmap 開発メモ – 画面外マーカの方向

今回は画面外マーカの表示方向についてです。

今のqgmapの画面外マーカの方向は以下の図のようになっています。

 

今のqgmapの画面外マーカ
今のqgmapの画面外マーカ

 

今は、マークした位置が画面の上下左右に直線的に移動して表示できる場合は「辺」の部分にマーカを表示し、上下左右移動で表示できない場合は頂点部分に斜め方向向きのマーカを表示しています。
ですので、右辺にあるマーカの y 座標はマーカの y 座標と一致しています。

開発当初は、以下のようなものを考えていました。


開発当初のマーカの方向

画面の中心からマーカまでを直線で結んだとき、画面の端を横切った所にマーカを表示する方法です。

一応、こちらで実装したんですが、当時はまだ中央マーカ表示機能がなかったこともあり、スクロールさせたときのマーカの挙動に何となく違和感があったため、現在の方法に切り替えました。
マーカを表示させた状態でスクロールさせると違和感はないんですが。

個人的な感覚での、それぞれの特徴をまとめると以下のようになります。

  • 前者の方法
    • 中央マーカなしの時のスクロール時の挙動が自然
    • マーカとの距離がある程度離れているとき、必ずしも正確に方向を表示しない
  • 後者の方法
    • 中央マーかなしの時のスクロール時の挙動がなんとなく不自然
    • マーカとの距離が離れていても、正しい方向を指し示す。

 

一応、後者の方向で実装したパッケージも作成しましたので、どちらがいいかご意見を伺いたいと思います。

パッケージ名や実行ファイルなど名前を変更しているので、オリジナルの qgmap と共存することが可能です。
また、「.」キーでの中央マーカ表示も実装していますので、中央マーカ表示/非表示でスクロールさせてみて、画面外マーカの挙動がしっくりくるかも試していただけると幸いです。

慣れの問題だとはおもうので、どちらでも一緒かもしれませんが・・・。

qgmap 開発メモ – 縮尺表示その2

知恵熱にやられながらも、ついに任意の緯度の緯線1周の長さを求めることができた!

高校生の自分ならもっと早く解けたんだろうな・・・。時間は残酷だぜクールフッ

結果から言うと、緯度θの半径は、こうなった。

x = a2cosθ/√(a2+(b2-a2)sin2θ)

aは地球の長半径(中心と赤道の距離)、bは短半径(中心と北極・南極点の距離)を表している。

半径がわかれば2πr で円周の長さ=緯線の長さがわかるので、後は地球1周分の地図のドット数で割れば、1ドット当たりの距離が求まる!これで縮尺表示の目処が立った。笑う

せっかく錆付いた頭をフル回転させて導いたので、記念に過程も晒しておこう。以下は自己満の世界なので読まなくていいですよ。


楕円の式は以下のようになる。

x2/a2+y2/b2 = 1 ・・・①

ここでも、aは地球の長半径、bは短半径を表す。

まずこの楕円の法線ベクトルを求める。法線ベクトルvは以下の式で計算できる。

v=(∂f/∂x, ∂f/∂y)

楕円の方程式より法線ベクトルを求める。

f(x,y) = x2/a2+y2/b2-1
v=(∂f/∂x, ∂f/∂y)=(2x/a2, 2y/b2

方向が重要で、長さはどうでもいいので、扱いやすいように、a2b2/2をかける。

v=(xb2, ya2

この法線ベクトルを自身の長さで割って単位ベクトル化すると、

v‘=(xb2/|v|, ya2/|v|)

となる。ただし、

|v| =√(x2b4+y2a4)

である。

この単位法線ベクトルと赤道面がなす角度が緯度θなので、

v‘=(xb2/|v|, ya2/|v|) = (cosθ, sinθ)
∴ cosθ = xb2/|v| , sinθ = ya2/|v|

上の2つの式と、楕円の式①を連立方程式として、x,y を θの式で表す。

式①を変形

x2b2+y2a2 = a2b2
y2a2 = a2b2– x2b2 = b2(a2– x2) ・・・②

sinθの式を両辺2乗する。

|v|2sin2θ = y2a4 = a2(y2a2)

式②を代入

|v|2sin2θ = a2(b2(a2– x2))

x2について整理すると、

x2 = a2-(|v|2sin2θ)/a2b2 ・・・③

ここで |v|2 を求める。

|v| 2= x2b4+y2a4

式②を代入

|v| 2=x2b4+a2(b2(a2-x2))

整理すると

|v| 2=b2(x2(b2-a2)+a4)

これを式③に代入

x2 = a2-(b2(x2(b2-a2)+a4)*sin2θ)/a2b2

x2について整理すると

x2 = a4(1-sin2θ)/(a2+(b2-a2)sin2θ)

1-sin2θ = cos2θなので、

x2= a4cos2θ/(a2+(b2-a2)sin2θ)

平方根を取って

x = a2cosθ/√(a2+(b2-a2)sin2θ)

同様にyも求めて、θを0~πまで回してグラフを書いたところ、楕円の図と一致したので、たぶんあってるのでしょう。

ふぅ。

qgmap 開発メモ – 縮尺表示→緯度ってなんだ?

今度は地図表示に必要な縮尺の表示を考える。

縮尺表示
↑こういうやつ

最初は単純にこのズームレベルなら、この縮尺画像みたいに、ズームレベル分画像用意しとけばいいだろうと思っていたけど、実は真面目にやると大変なことが分かった。

というのも、Google Maps は メルカトル図法(あぁ、懐かしい響き ^^;) なので、赤道上の地図の1ドットと、北極・南極に近い所の地図の1ドットは、縮尺が異なるわけだ。極に近い方が拡大されて描画されているので。

ということは、表示している緯度によって、縮尺表示も柔軟に変化させる必要が出てくると。

しかも、厳密にやるなら、標高も関わってくるのか。同じ緯度1度でも、標高が高い方が距離が長いはず。まぁ、これは標高0mで考えればいいか。

さらにややこしいのは、地球が楕円体だということ。完全な球なら、まだ計算しやすいんだけどなぁ。

Google Maps では緯度経度には世界測地系が使われている。世界測地系は GRS80 楕円体とよばれる、国際的な標準として使われている(?) 楕円体を使った測地系らしい。GPS では WGS84 楕円体を使っているらしいが、ほとんど同じと見ていいらしい。

高校以来の楕円の方程式とかをいろいろいじっていると、どんどんワケが分からなくなってくる悲しい

色々考えてるうちに、緯度ってなんだ?と、素朴な疑問が・・・。

緯度って?
緯度ってなんだ?

個人的には、楕円の中心(上図のO)と赤道(R)と、任意の地点(P)がなす角PORの角度θが緯度だと思っていた。

でも、地表上で星や太陽の高さから求まる緯度は、水平線と、地軸のなす角度φとなるはず。

あ、でも、天体の角度から緯度を求める際に水平器で水平を取るだろうから、そうすると、水平線が基準ではなく、重力の方向に対して水平が基準になるから、天体を使ってもθが求まるのか?

混乱しながらいろいろなページを見てみると、どうやらφが緯度らしい。ここのページの図がわかりやすかった。楕円体の法線(地表から垂直に出た線)と、赤道面がなす角度が緯度らしい。

これらを踏まえて、緯度から1ドットの距離(縮尺)を求めると・・・ って、想像しただけで頭から湯気が出てくる ^^;

うーん。任意の緯度の楕円体上1周の長さが計算できればいいんだけどなぁ。