前回、前々回に引き続き、AD00031 の部品を取っ替え引っ替えしてノイズや音質が変わるか調べてみます。
電源ラインのコンデンサを変えてみる
前回のSEPP部のコンデンサに続いて、電源ラインのコンデンサです。
AC 電源の機器なら、リップルの除去効果や、スイッチングノイズの除去効果が変わるため、コンデンサを変えると電源ノイズが減って信号のノイズが減る・・・というのは分かりますが・・・リップルやスイッチングノイズが皆無の電池ですからねぇ。
電池を変えて違いが分からなかったのに、電源コンデンサの違いがわかると思えませんが、試してみます。
電源ラインのコンデンサは左右別にすることはできないのですが、いちいちハンダ付けしていてはどんな音か忘れてしまうので、ソケット式にして交換しながら聞いてみました。
電源コンデンサも交換可能に
さすがにソケットのままではケースに収まらないので確認が終わったら戻します。
交換したコンデンサもルビコンの Fine Gold です。
結果は・・・当然違いはわかりません。
というか、コンデンサ無しとの違いすらわかりませんでした。コンデンサいらねーんじゃねーの?(ぉぃ
いやいや、さすがに電源ラインには 100uF くらいは入れておきたいので、しっかりハンダ付けしておきました。金色のやつを。
中身の違いはわかりませんが、カッコイイので。(開き直り)
結果
- 電池駆動のためか、電源ラインのコンデンサによる音の違いは分からなかった
- ホワイトノイズも変化なし
オペアンプを変えてみる
いよいよ本丸です。AD00031 はオペアンプを差し替えることができるようになっています。
オペアンプといえば、アンプの心臓部ですね。ここを変えればさすがに音は変わるでしょ。
オペアンプの高いものは 1個数千円もするものもあり、音質の変化に期待がもてます。
という事で、秋月で互換性のあるオペアンプをいくつか買ってきました。
元々付属だったオペアンプNJM4580DD (秋月で50円)含めると 5 種類になりました。
- フェアチャイルド製LM385N (秋月で 5個100円)
- LM4562NA (秋月で250円)
- LME49860NA (秋月で300円)
- MUSES8920 (秋月で480円)
左からLME49860NA、LM358N、LM4562NA、MUSES8920、NJM4580DD
LM385NはHTC製やJRC製などいくつかのメーカが出しているようなのでメーカまで書いています。
オペアンプの足を痛めないように、また簡単に交換できるように8 PIN のソケットに挿して、このソケットごと基板のソケットに挿します。
早速聞き比べてみたところ・・・お、違いがありそう (^^)
一番安い LM358N はさすがに1個20円の安物だけあって、ホワイトノイズが明らかに増えました。感覚的には 2 倍くらいかな? 曲中でもノイズが分かるくらいです。こりゃダメだ。
ホワイトノイズについては他のオペアンプはほぼ同じでした。
ホワイトノイズはオペアンプから出てるのかなと思っていたので、変化がなかったのは残念でした。
音質については・・・違いわからず。
えぇ。そうです。わかりませんでした。残念。
「ちょっと音の輪郭がぼやけてるかな」とか、「音像がハッキリしたヌケのいい音です」とか書きたかったんですが、さっぱり違いがわかりませんでした。
えー。そんなにおれの耳ってしょぼいの?
自分には違いが分かると無意識で信じてたんですが、全く分からないようです。
結果
- LM358N (フェアチャイルド製) はホワイトノイズが多く、AD00031には向かない
- 他のオペアンプはどれも違いが分からなかった
結論
前回、前々回、今回で色々部品を変えてみた結論をまとめてみます。
- 私の耳では抵抗、コンデンサ、オペアンプの質をあげることでの音質向上は聞き分けられない
- オペアンプはLM358N だけはホワイトノイズが明らかに増えた
- LM358N以外のオペアンプ差は聞き分けられない
- インピーダンス調整用の抵抗を大きくするとホワイトノイズが減る傾向にある
結果的にホワイトノイズに効き目がありそうなのはインピーダンス調整用抵抗の変更だけでした。うーん。
で、完成した(?)、違いがわからないのに無駄にお金をかけた基板がこちら。
見た目はかなり高級感を増しました。いかにも良い音がしそうです。私にはわかりませんが。
次は回路をいじってみます。もうここまで来たら恐いものはないのでダメもとで。